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市場調査
2021年06月17日

【調査レポート】1,110人の生活者に聞いた「メールマガジンに求める情報と活用方法」

※本調査レポートは2021年6月17日に旧社名・株式会社エイジアでリリースした内容となります。

「企業と何でつながりたいか」という質問に対し17%にとどまった「SNS」をおさえ39%を獲得して最上位になった「メールマガジン」の検証

マーケティングコミュニケーションシステム「WEBCAS(ウェブキャス)」シリーズの開発・販売を中心に、企業や団体のCRM運用支援を行う株式会社エイジア(本社:東京都品川区、代表取締役:美濃 和男、東証一部上場:証券コード2352、以下 エイジア)は、2021年4月20日~4月21日に、生活者を対象に「企業に求める情報発信とコミュニケーション方法」についてインターネットリサーチを実施し、1,110名の回答を取得いたしました。その中で「企業と何でつながりたいか」という質問に対して、17%にとどまった「SNS」をおさえ、最多の39%の回答を獲得した「メールマガジン」について、生活者が何を求めているのかと活用方法の実態を「メールマガジンに求める情報と活用方法」としてレポートにまとめましたので、お知らせいたします。

なお、pdf版もご用意しています。どなたでもダウンロードしていただけますのでお気軽にご覧ください。
https://www.wow-world.co.jp/wp/wp-content/uploads/news_2021_06_17.pdf

1. 調査背景

現在、企業と生活者のインターネットを介したコミュニケーション手段は、Eメールやソーシャルメディア(SNS)、Webサイト(ホームページ)、スマートフォンのアプリケーション(アプリ)など多岐にわたります。
多様化する企業と生活者のコミュニケーション手段に対して、生活者はどのようなツールを選択し、どのような目的で情報を取得しているかなどの実態を把握するため、当社は2021年4月20日~4月21日に、全国の生活者1,110人を対象にインターネットリサーチを実施しました。

その調査の中で、「企業と何でつながりたいか」という設問(図1)に対して、17%にとどまった「公式SNSのフォロー」をおさえ、最多の39%の回答を獲得したのが「企業が発行するメールマガジンの購読」でした。Eメールは根強い支持があることがわかります。

<図1>あなたは企業と何でつながりたいと思いますか

<図1>あなたは企業と何でつながりたいと思いますか

そこで今回、特に「メールマガジン」に生活者が何を求めているのか、その活用方法を把握するため、「メールマガジンに求める情報と活用方法」として調査レポートをまとめました。

なお、本調査レポートで使用している調査情報は、2021年5月に発表した「企業に求める情報発信とコミュニケーション方法」(※)で使用したものと同様のものを活用しています(調査期間は2021年4月20日~4月21日)。

※【調査レポート】1,110人の生活者に聞いた「企業に求める情報発信とコミュニケーション方法」の詳細はこちら
https://www.wow-world.co.jp/wp/wp-content/uploads/news_2021_05_26.pdf

2. 調査概要

■内容
メールマガジンに求める情報と活用方法

■主体
株式会社エイジア

■調査手法
当社開発のアンケートシステム「WEBCAS formulator」を活用し、
GMOリサーチ株式会社「JAPAN CLOUD PANEL」のモニターでインターネット調査を実施

■調査期間
2021年4月20日~4月21日の2日間

■エリア
全国47都道府県

■有効回答数
1,110人(性別×年齢の均等割付で実施)

3. 調査結果サマリー

  • メールマガジンの受信者数は68%。購読数は「3~5通程度」の35%が最多。1日の受信数は「1~2通程度」(29%)と「3~5通程度」(27%)がほぼ同率。
  • メールマガジンに求めるものは「キャンペーンやセール・クーポン」が最大(76%)。読む理由は「件名や内容が興味深い」(63%)。解約理由は「興味のない広告や宣伝が多い 文章が長い」(74%)。
  • メールマガジン購読のきっかけは「キャンペーンやプレゼントの申し込み」(60%)の積極的アクションが最多。メールマガジン経由の購買経験は半数が「あり」(51%)。購買理由の最多は「お得」(71%)。

4. 調査結果

1)生活者のメールマガジンの受信傾向

メールマガジンの受信者は68%。購読数は「3~5通程度」の35%が最多。1日の受信数は「1~2通程度」(29%)と「3~5通程度」(27%)がほぼ同率。

<図2>あなたは、企業やECサイトからのメール(メールマガジン)を受信していますか

図2が示すとおり、メールマガジンの受信者数は68%が最多となり、「受信していない」と回答した人(24%)と「わからない」と回答した人(8%)を合計(32%)しても大きく差がありました。情報収集にメールマガジンを活用している人が多いことがわかります。


<図3>あなたが購読中のメールマガジンの数を教えてください

メールマガジンを受信している人の中で「あなたが購読中のメールマガジンの数を教えてください」(図3)という質問に対して、最も多い回答は「3~5通程度」の35%、次いで25%が「1~2通程度」でした。
「21通以上」と回答した人は11%にのぼり、情報収集をするためにメールマガジンを活用している人が一定数いることがわかります。


<図4>あなたが購読中のメールマガジンの数を教えてください【年代別分布】

図4のように「あなたが購読中のメールマガジンの数を教えてください」を年齢別分布で比較したところ、20~29歳では「1~2通程度」(39%)の回答が多く、メールマガジン以外のツールで情報収集をしていると考えられます。30~39歳は「1~2通程度」と「3~5通程度」が35%と同率で、以降の年代では「3~5通程度」が最も多い結果となりました。
一方、「21通以上」と回答した年代は50~59歳で17%あり、高い世代ほどメールマガジンの購読が多い傾向が読み取れます。


<図5>あなたが1日に受信するメールマガジンの平均数を教えてください

また、図5の「あなたが1日に受信するメールマガジンの平均数を教えてください」という質問に対して、最も多いのは「1~2通程度」の29%、ほぼ同率で「3~5通程度」が27%となりました。
1日に「21通以上」と多数のメールマガジンを受信している人が21%いました。

2)生活者がメールマガジンに求めるもの

メールマガジンに求めるものは「キャンペーンやセール・クーポン」が最大(76%)。読む理由は「件名や内容が興味深い」(63%)。解約理由は「興味のない広告や宣伝が多い 文章が長い」(74%)。

<図6>あなたがメールマガジンに求めるもの(メールマガジンを購読する理由)はなんですか(複数回答可)

図6の「あなたがメールマガジンに求めるもの(メールマガジンを購読する理由)はなんですか」という質問(複数回答可)に対して、76%の人が「キャンペーンやセール、クーポン等のお買い得情報」と回答しました。「生活に役立つ情報」(51%)、「新製品の案内」(46%)が続き、受信者はタイムリーでメリットのある情報を求めていることがわかります。


<図7>あなたがメールマガジンに求めるもの(メールマガジンを購読する理由)はなんですか【年代別分布】(複数回答可)

図7のように「あなたがメールマガジンに求めるもの(メールマガジンを購読する理由)はなんですか」を年齢別分布で比較したところ、ほぼすべての年代で「キャンペーンやセール、クーポン等のお買い得情報」が選択された一方、高いほど年代ほど「生活に役立つ情報」を求めていることがわかりました。理由)はなんですか」を年齢別分布で比較したところ、ほぼすべての年代で「キャンペーンやセール、クーポン等のお買い得情報」が選択された一方、高いほど年代ほど「生活に役立つ情報」を求めていることがわかりました。


<図8>あなたが届いたメールマガジンを読もうとする理由はなんですか(複数回答可)

図8の「あなたが届いたメールマガジンを読もうとする理由はなんですか」という質問(複数回答可)では、「件名(タイトル)や内容が興味深い」が63%と最大。「メールマガジンの冒頭に興味のある情報が掲載されている」(41%)が続き、件名と開封後の冒頭で興味喚起をすることが、メールマガジンに求められていると考えられます。


<図9>あなたがメールマガジンを解約する(またはフィルター等で設定して読まない)理由はなんですか(複数回答可)

図9の「あなたがメールマガジンを解約する(またはフィルター等で設定して読まない)理由はなんですか」という質問(複数回答可)に対し、「興味のない広告や宣伝が多い 文章が長い」が最大の74%でした。次いで「内容が面白くない」(52%)、「配信頻度が多い」(45%)でした。

3)メールマガジンの購読・購買の実態

メールマガジン購読のきっかけは「キャンペーンやプレゼントの申し込み」(60%)の積極的アクションが最多。メールマガジン経由の購買経験は半数が「あり」(51%)。購買理由の最多は「お得」(71%)。

<図10>あなたはどのようなきっかけでメールマガジンを購読するようになりましたか(複数回答可)

図10の「あなたはどのようなきっかけでメールマガジンを購読するようになりましたか」という質問(複数回答可)に対して、「キャンペーンやプレゼントの申し込み」(60%)と「サービスの申し込みや製品購入」(54%)の積極的なアクションが上位を占めました。「自ら登録」といったダイレクトなアクションは合わせて55%でした。


<図11>あなたはメールマガジン経由で何らかの製品・サービスを購買、申し込みしたことはありますか

図11の「あなたはメールマガジン経由で何らかの製品・サービスを購買、申し込みしたことはありますか」という質問に対して過半数の51%の人が、購買経験があると回答しました。


<図12>あなたがこれまでにメールマガジン経由で製品・サービスを購買、申し込みした理由はなんですか(複数回答可)

図12の「あなたがこれまでにメールマガジン経由で製品・サービスを購買、申し込みした理由はなんですか」の質問(複数回答可)に対して、「セール・キャンペーンでお得に購入できたから」が71%で最多、次いで「欲しい商品の案内」が65%でした。
図6の「あなたがメールマガジンに求めるもの(メールマガジンを購読する理由)はなんですか」の質問(複数回答可)に過半数以上(51%)の方が「キャンペーンやセール、クーポン等のお買い得情報」と回答しているように、受信者はタイムリーでメリットのある情報を求めていることがわかります。

4)総括

今回の調査で、メールマガジンの購読者は、積極的な消費活動やアクションをきっかけにメールマガジンに登録している購買意欲の高い層であることがうかがえる一方、メールマガジン経由の購買経験は、51%と半数をわずかに上回った程度でした。
「メールマガジン」のポテンシャルは、十分に発揮されていないとも捉えることができ、企業は「メールマガジン」の購読者の理解に努め、購読者が心地よいと感じる「最適なタイミングでのコミュニケーション」や「受信者の興味に合致している情報」「受信者がお得だと感じる情報」を提供することで、さらなる顧客エンゲージメントの向上と売上拡大を期待できると示唆されました。

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出典元:【調査レポート】1,110人の生活者に聞いた「メールマガジンに求める情報と活用実態」/株式会社エイジア