取り組み・活動

私の働き方
2022年09月02日

システムを支え、人を支える。受け継いだ技術や知識を未来へつなぎ、成長への新たな道筋を作る

本コーナーでは、WOW WORLDで働く人が、社会やお客様、仲間とどのように歩み、どのような自己実現を目指しているかを紹介します。

第11回は、インフラ基盤マネジメント部でチーフを務める菅原諭史(すがわら さとし)です。同部署で初の新卒として2018年にエイジア(現WOW WORLD)へ入社。クラウドサービスの縁の下の力持ちとしてお客様のシステム環境を支える一方、それまで整理されていなかった部内の業務プロセスの体系化に取り組んできました。自身を「中継ぎ型人間」と表現する菅原。先輩から受け継ぎ培ってきた技術や知識を、チームや会社のさらなる成長の「礎」とすべく、地道に業務に取り組み続ける姿を紹介します。

菅原 諭史 Satoshi Sugawara
インフラ基盤マネジメント部
菅原 諭史

受け継いできた技術や知識を成長の糧にして、会社やお客様の未来に還元したい

当社は、自社開発製品の「WEBCAS(ウェブキャス)」を通して、企業とそのお客様の双方向のコミュニケーションを支援しています。インフラ基盤マネジメント部は、「WEBCAS」の基盤の構築、運用、保守をおこなう部署です。新規顧客のシステム構築はもちろん、サービスを利用する全てのお客様の快適なシステム環境を守る役割を担うため、いかにシステムをトラブルなく動かし続けるかが極めて重要で、常によりよい運用を模索し、実践と検証を繰り返しながら業務にあたっています。

並行して私が今取り組んでいるのが、業務プロセスの整理と活用です。目下の使命は、部署で引き継がれてきた技術や知見を体系化し、見える化すること。インフラ基盤マネジメント部がお客様のシステムを支えているように、後輩や新人をはじめ、チーム全体が効率的、合理的に仕事に取り組める基盤を作ることが目標です。ひいてはそれがサービス向上や会社の発展にもつながると考えています。

就活での挫折から心機一転、IT業界へ。自身の強みを生かし、選んだ新たな道

子どもの頃から本が好きで、高校時代は乳幼児向けに本の読み聞かせのボランティアをしていました。大学に入ってからも図書館でアルバイトを続ける中で、将来は司書教諭になりたいと考えていました。しかし就職活動が思うようにいかず、卒業まで約半年のタイミングで、思い切って公務員から民間企業への方向転換を決意。就活をリスタートする崖っぷちの状況で、さまざまな業界を検討していた時に出会ったのがエイジア(現WOW WORLD)でした。

品川で生まれ育った自分にとって、エイジアは地元企業です。説明会で代表取締役社長の美濃が語った「利益をあげれば地元に還元できる」という言葉は強く共感できるものでした。文系出身でIT知識はありませんでしたが、ゼロから新しい知識を得るのが好きなので、知らない分野に挑戦できる良い機会だと思いました。

新卒1年目で訪れた困難。抱いた使命感と、逆境をバネに遂げた成長

入社当時のインフラ基盤マネジメント部は6名体制。正式な部署としての立ち上げからまだ数年で、私が部署で初めての新卒でした。まずは少しでもIT知識を吸収しようとパソコンスキルの向上やサーバーの勉強に励み、なによりも常に先輩の姿を見て、体で仕事を覚えていきました。私は昔から「まず現物を見て仕組みを知り、それから頭で考える」という性分で、それがとても役立ったように思います。

そんな1年目の冬、一番お世話になっていた古参の先輩が退職することになりました。部内には「これを見れば業務がわかる」といった教育資料がまだなく、その先輩しか知らない技術や知識も多くありました。もう先輩に代わる人はいない。では自分は何をすべきか?と必死に考えた末、取り組み始めたのが、これまでに教わったノウハウや残されたドキュメントなどを集積し、整理することでした。「自分が受け継ぎ、今後新しく入ってくる人たちも活用できるようにしなければ」という強い気持ちがありました。

部署に蓄積された知見を整理しながら、学んだことは業務で実践し、スキル向上にも努めました。それにつれ任される仕事も増えていきました。インフラ基盤マネジメント部の業務は、全てのお客様の環境に関わる、非常に神経を使う仕事です。ミスをすることもありましたが、その時は「いかに早くリカバリーし、次へ生かすか」ということに集中しました。失敗も大切な学びになります。2年目には、初めて主担当としてお客様のシステム環境を一から構築する案件に挑戦し、無事やり遂げることができました。このシステムが今でも動き続けていることは自分にとっての勲章になっています。

チーフとして目指すのは、業務プロセスの体系化によるチームの新たな発展

昨年からはチーフとなり、仕事や部署の役割について、より高い視座で考えるようになりました。インフラ基盤マネジメント部は直接的に利益を生み出す部門ではありませんが、その分コスト削減やサービスレベル向上で、間接的に収益の改善や顧客増加に貢献することができます。

そのためにも業務の効率化や合理化は欠かせません。ベテランでなくても仕事ができる職場環境を作るため、業務プロセスの整理にはこれまで継続して取り組んできました。入社3年目に初めて新卒の後輩ができてからは、ますますその必要性を感じるようになりました。現在、情報のインプットは全て完了した段階です。これを教育資料などアウトプットとして形にすることが、今の自分にとって最も重要な使命だと思っています。

同時に実現したいのが、今まで自分が実践してきた教育のプロセスを後輩に受け継ぐことです。新人を迎えるとなると、「業務をどのように教えていくべきか」など、それまでとは違った視点で物事を考えるようになります。それは見逃しがちだったことを洗い出す機会であり、チームにとっての変化の起爆剤になります。また、指導する側も「人を教育する」というスキルを身に付けるために視野が広がり、さまざまな役割を担える人材として成長できるでしょう。就活で教員への道を諦めた私が今、人材育成に携わる立場になっているのも何かの縁かもしれません。これから後輩の成長を見届けた時に、教員を目指して学んだことが役立ったと思えたらうれしいです。

よりよい流れを生み出す中継ぎとして、お客様のシステムを、そしてチームや会社をこれからも支えていきたい

これまでは足場固めの5年でした。業務プロセスのアウトプットが完成し、業務が効率化されれば、その分、自分にもチームにも余力が生まれます。今後はそれを活用して、よりスキルアップに励んでいきたいと考えています。私自身も入社以来ずっと実地で学んできたので、素地となる知識を改めて学び直したいと思っています。そうした自分やチームの成長は、お客様や会社にとっても大きな価値になるはずです。

システムも、チームも会社も、多くのものが関わり合って動いています。その流れがよりよいものになるよう、それぞれをつなぎ、支える中継ぎとしてこれからも貢献していきたいです。

菅原 諭史の仕事風景

※所属部署や名前はインタビュー当時のものです(インタビュー2022年7月20日)