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インターネット広告代理店から経験を重ねて独立。メンバーが個性を発揮できるマネジメントとは
本記事は、WOW WORLDがスポンサーを務めていたラジオ番組『森清華のLife is the journey』の放送内容の一部をテキストでご紹介するものです。
当番組は2025年3月に終了するまで、かわさきエフエム(79.1MHz)にて8年半にわたり放送。パーソナリティの森清華さんが、最前線で活躍されている企業経営者や各界のスペシャリストの“人生の分岐点”から「これからのキャリア、生き方のヒント」を紐解きます。(※文中の組織名、ゲストの方の肩書等は放送当時のものです。)
今回はゲストに、株式会社ウブン 代表取締役 森岡健太郎さんをお迎えしました。父の言葉と、就職活動当時に大きな注目を浴びたlivedoorや楽天のニュースをきっかけに経営者を志します。新卒でインターネット広告代理店に入社し、厳しい環境で必死に働く中で気づいたのは、人と比較せず自分と向き合うことの大切さ。営業や事業責任者、子会社代表などを経験し、その後は独立の道を選びます。ハードワークを経験した森岡さんが思う、上席者がメンバーをマネジメントする上で大事な視点を伺いました。
森岡さんは、幼少期から言われ続けていた父の言葉と、就職活動当時大きな注目を浴びていたlivedoorや楽天の経営者から影響を受け、経営者を志します。
森さんー 経営者を志した原点というのは、どのようなところにあるのでしょうか。
森岡さんー 二つあります。一つは、幼少期の頃からずっと父に言われ続けてきた「18歳になったら家を出て一人で生きていけ」という言葉です。気がつけば、一人で生きていくこととは、独立することや企業経営者になることだと考えるようになりました。
もう一つは就職活動期間中に見たニュースです。当時IT業界で注目を浴びていたlivedoorがニッポン放送を買収しようとしたり、楽天グループがプロ野球に参入したりする動きが大々的に報じられました。ニュースの内容以上に驚いたのが、当時livedoorの社長だった堀江貴文さんが32歳、楽天グループ創業者の三木谷浩史さんが39歳だったということです。
社会人になってわずか10年から20年足らずで大きな歴史のある企業に追いつき、追い抜く可能性のあるIT業界。非常に夢がある世界であり、自分も経営者として参入したいと考えるようになりました。今後40年、定年まで働くのであれば、人生をかけられる仕事や、ワクワクしながら自分が成長できるような仕事をしたいと思ったのです。
入社後は、自ら厳しい環境に身を置き「誰よりも働くこと」にコミットして必死に働きます。仕事に行き詰まった時に気づいた、前に進むために大事なことを伺いました。
森さんー 社会人として、どのような一歩から歩みだしていったのでしょうか?
森岡さんー 新卒でインターネット広告代理店に入社し、広告のプランニングやデータ分析、改善提案などをしていました。社会人になった頃は、「厳しい選択をして誰よりも働くこと」にコミットしていましたね。学生時代、必死で勉強したわけではないので、同期や同僚よりも圧倒的に劣っているだろうなと思い、誰よりも場数をこなそうと考えていたのです。
当時は不動産事業部に配属されましたが、OJT期間が終わったタイミングで、同社の花形部署である金融事業部を希望し、異動しました。その後、会社で一番大手のお客様を担当させてほしいと志願して担当に。当時はブラック企業という言葉がなかった時代だったので、昼夜問わず働いていました。
森さんー そのように働かれる中で、ご自身が仕事に行き詰まってしまった時期はなかったのでしょうか?
森岡さんー ありましたね。仕事に忙殺されている時は考える余裕がないのですが、年末年始やお盆などの休暇中にふと我に返り、「なぜこんなに働いているのだろう」「この仕事に意味があるのだろうか?」と、本質を考えてしまう瞬間がありました。
森さんー そのような時は、どのようにして立ち直っていかれたのですか?
森岡さんー 周りの目を気にするのを一切止めました。人と比較するのではなく、過去の自分と比べて1ミリでも成長していれば御の字。たとえ現状維持だとしても、行動していればOKと考えるようにしました。
経営者を目指し会社員としてさまざまな経験を積む中で、危機的状況に。課題を乗り越え、自信につながった経験とは。
森さんー 改めて振り返った時、ご自身の分岐点といいますと、どのような場面になるのでしょうか?
森岡さんー 私は「いずれ起業して経営をしたい」という目的を持って会社員になったので、2~3年おきにグループ会社へ異動し、営業、事業責任者、事業立ち上げ、スタートアップの経営と、段階を踏みながらさまざまな経験を積ませていただいていました。
そのような中でマネージャー業務にあたっていた時、三つあった金融事業部が一つに統合されたタイミングがありました。今となってはそこが分岐点だったと感じますね。体制変更によりマネージャーでありながら、お客様もメンバーもゼロという状態になってしまったのです。
森さんー それは危機的といいますか、大変な状況ですよね?
森岡さんー そうなのですが、私自身は大変助かったなと思っていました。実はその頃、自分自身は、まだマネージャーとしての実力が伴っておらず自分の学びで精一杯なのに、メンバーのフォローをしなければいけないというジレンマを感じていたのです。
全てなくなったので、また一からお客様と向き合って営業する。結果が出て仲間が増えればマネジメントが始まる。一つずつ結果を出して目標をクリアしていくことで、自信が持てるようになりました。やはり、自分の課題は自分で克服していかないと自信につながりません。自信がないとどれだけキャリアや実績があっても不安を抱えてしまうので、「ゼロからやり直し」いう原体験は自分にとって大きな出来事だったと思います。
このような経験を経て、2018年に株式会社ウブンを立ち上げました。当社では、Amazonに特化したマーケティング・テクノロジー・ファイナンスを通じて、 ECブランドの成長支援をおこなっています。
以前と比べ、自分で人生を切り開く選択肢が増えている時代。メンバーが自立して活躍するために、上席者がメンバーをマネジメントする上で大事な視点を伺いました。
森さんー ハードワークで働いてこられた時代を経て今に至ると思うのですが、今の働き方をどのように感じていますか?
森岡さんー オンラインでもオフラインでも働けますし、身だしなみも前よりはパーソナリティが出せるようになってきました。自立し、チョイスしながら人生を切り開くことができる時代になったなと感じます。選択肢も増えたので、自分の心が揺さぶられ、喜ぶような選択をして前に進んでいくことが重要だと考えています。
森さんー メンバーが自立して活躍するために、上席者やマネージャーは、どのようなことを意識していくといいのでしょうか?
森岡さんー 個人的な意見なのですが、自分が幸せでない人は、人を幸せにできないと思っていまして。マネジメントしている時は、相手に寄り添う思いが強すぎて、ストレスをためてしまったり、否定してしまったりすることが多いように感じます。けれども、人間それぞれ、いろいろな色があります。その人がポテンシャルを最大限発揮するには、その人の色を生かすことが大切なのでは、と思うのですよね。
まずは、上席者が自分に自信を持ち続けることが非常に重要だと考えています。自分自身と向き合い、自信を持って心豊かに接していれば、メンバーもそれを見て、自分の強みを生かしながらパフォーマンスを出し、自立していくと思います。
森さんー これから自分の夢を実現しようと考えている方々へ、背中を押すメッセージをお願いいたします。
森岡さんー 笑顔を信じる、「Believe Your Smile」です。自分自身、これまで好きなことや心がワクワクすることでないと続けられませんでした。誰かから言われ、周りの目を気にして「〇〇せねばならない」という気持ちでは、本気で取り組めませんし、どこかで妥協してしまうのではないでしょうか。
夢を追いかけ実現するために進む中で、さまざまな選択肢や周りの声が出てくるでしょう。重要なのは、自分に向き合い、自分の心がワクワクするほうや笑顔でいられるほうを選択し続けられることだと思っています。
『森清華のLife is the journey』
→アーカイブ放送は、こちらからお聴きいただけます
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