取り組み・活動

キャリア・生き方
2024年04月26日

自信を失っていたときに一冊の本と出会い、トップセールスへ。家業の4代目を継ぎ、オーガニック事業の発展に挑戦

WOW WORLDがスポンサーを務める『森清華のLife is the journey』(かわさきエフエム)は、パーソナリティの森清華さんが、最前線で活躍されている企業経営者や各界のスペシャリストの“人生の分岐点”から、「これからのキャリア、生き方のヒント」を紐解いていくラジオ番組です。

今回のゲストは、アルファフードスタッフ株式会社 代表取締役社長 浅井紀洋さんです。来年創業100周年を迎える同社は、1925年に砂糖問屋として創業し、現在は食品の輸入、製造、卸売を展開。国産の小麦や自社輸入のオーガニック品の幅広い品揃えを強みとしています。4代目を継承した浅井さんは、「食」を通して環境、資源、持続可能性を考えながら、子どもや孫の世代により良い環境や資源を残していくための挑戦を続けています。

そんな浅井さんに、キャリアに対する考え方や思いを伺いました。

※『森清華のLife is the journey』は、かわさきエフエム(79.1MHz)にて毎週水曜日 午後9時~9時30分オンエア。このコーナーでは、その中から月に1本、当社が選定した回を一部抜粋してテキストでご紹介します。

【キャリアのスタート】最速で成長したいという思いから大手の転職・就職支援会社に入社。日々の営業に苦戦する日々を送る

現在、家業である老舗企業の4代目として代表取締役社長を務める浅井さん。演劇一筋の学生生活を終え、広い世界を見ながら最速で成長したいという思いのもと、大手の転職・就職支援会社に入社します。20代で様々なことを吸収して、ゆくゆくは独立して演劇やエンタメをビジネスにしたいと考え、キャリアをスタートされたといいます。

森さんー 入社後は転職広告の営業を担当されていたそうですが、どのような日々だったのでしょうか。

浅井さんー 当時は、毎日渡される100件のリストへのテレアポ営業と、3件の訪問を繰り返す日々を過ごしていました。同期と成績を比べられながら色々な企業を回って営業していくのですが、私にとっては非常に厳しい仕事でした。

森さんー その次に進んで行くにあたって、何かご自身の中で考えるきっかけになったことはあったのでしょうか?

浅井さんー 折しもリーマンショックが起こり、多くの企業が採用を見合わせるようになりました。さらに、同期の出向などで部署は自分1人になり、後輩が入ることもなく、肉体的にも精神的にも限界を迎えていた頃、ついに倒れてしまいました。

そんな自分に無力さを感じているとき、カーネギーの「人を動かす」という本に出会いました。
この本には、簡潔に言えば「人を動かすには相手を尊重することが大切である」「相手を尊重すれば自分に好意を持ってもらえる」ということが書かれていました。

そのとき、藁をもつかむ思いで自分の中である約束をしました。それは100件のテレアポでも3件の訪問でもなく、1日に1人の新規の人と出会い、その人の良いところを日記に書くということ。それからは、その活動を続けていきました。

森さんー その活動によって何が起こっていったのでしょうか?

浅井さんー 自分のネットワークが広がり、勉強会や交流会など色々な場所に行くようになりました。若手のサラリーマンのグループで農場でのイベントを開催するなど、様々な活動するようになりました。

そのとき、生命保険会社の営業職にスカウトされる機会があったのです。リーマンショックの真っただ中でどの会社も採用を見合わせている時期にもかかわらず、なぜ生命保険業界は採用するのだろうと考えていたところ、あるマネージャーから「彼らは転職広告には掲載せずに、個人にスカウトメールを送っている」という話を聞きました。

その話を聞いて衝撃と確信を覚えた私は、自社で稟議を通して、転職広告には掲載せずにスカウトメールが送れるサービスを作りました。そして、生命保険業界のマネージャーの方に販売を始めたところ、日々の営業に苦戦し“最底辺”だった自分がトップセールスとなる営業成績を上げるに至ったのです。この出来事は、私にとって大きな自信につながりました。

森さんー ご自身が大きく変わっていった中で家業を継ぐ決断をされたとのことですが、それはなぜですか。

浅井さんー 自信をつけていた時期に、営業先の信頼しているIT企業の社長さんから後継者の採用をしたいという仕事を受けました。良い人を集めて最終選考の2人まで絞られたときに再度社長さんから呼ばれて行ったところ、まさかの採用活動を中止したいという申し出がありました。理由を聞くと、違う業界にいた社長の息子さんが後を継ぐことになったからだということでした。その瞬間、なぜか体に電気が流れたような感動を覚えたのです。私はすぐ父に電話をし、家業に入りたいとその場で伝えました。

営業先での出来事をきっかけにご自身の思いに気づいて家業に入る決断をした浅井さん。先代から受け継いだ理念を大切にオーガニック事業の発展に挑戦していきます。


続きはこちらからお聴きいただけます。