ホーム描く未来取り組み・活動一覧幼少期から起業を志し、23歳で塗装会社の職人経営者に。病を経て、後進を支える経営スタイルへ
WOW WORLDがスポンサーを務める『森清華のLife is the journey』(かわさきエフエム)は、パーソナリティの森清華さんが、最前線で活躍されている企業経営者や各界のスペシャリストの“人生の分岐点”から、「これからのキャリア、生き方のヒント」を紐解いていくラジオ番組です。
今回のゲストは、株式会社TSグループ 代表取締役 吉松良平さんです。同社は外装塗り替えを中心とした塗装業を展開し、リフォーム会社からの外注に頼らない直販スタイルのビジネスで職人の安定した収入を実現。若い人材の採用・育成にも積極的に取り組み、九州塗装業界で初めて厚生労働省「ユースエール企業」に認定されています。近年では自社ノウハウをベースにブルーカラー向け人材育成プログラム構築支援サービス「カシスト®︎」も提供しています。
吉松さんは小学生の頃から起業を志し、高校卒業後に着々と準備を進めて23歳で起業。職人として現場で先頭に立って会社を指揮してきましたが、病を機に経営方針を見つめ直し、後進サポートに重点を置く現在の経営スタイルを築き上げました。
そんな吉松さんに、キャリアに対する考え方や思いを伺いました。
※『森清華のLife is the journey』は、かわさきエフエム(79.1MHz)にて毎週水曜日 午後9時~9時30分オンエア。このコーナーでは、その中から月に1本、当社が選定した回を一部抜粋してテキストでご紹介します。
小学4年生ぐらいの頃から将来起業することを思い描き、経営者に関する本や経営ゲームに熱中するような少年時代を過ごしたというという吉松さん。高校卒業後、起業資金を貯めることや厳しい環境で自分を試すことを目的に、陸上自衛隊に入隊します。
森さんー 自衛隊時代にはどのようなことをなさっていたのですか?
吉松さんー 主に訓練に従事していました。ほふく前進や実弾射撃など、一般の方が自衛隊と聞くと思い浮かべるような訓練はもちろんのこと、所属が対戦車部隊だったので、対戦車砲やロケット砲の操作なども行いました。
森さんー 自衛隊時代の経験で一番の学びとなったことといえば、どんなことでしょうか?
吉松さんー 後から振り返って思ったのは、自衛隊は短期育成ノウハウの宝庫だったということです。全員を同じ習得環境に置いて、タイムトライアルによって習得レベルを可視化して追い込み、短期間で技術を習得させる、という仕組みがどの訓練分野でも確立されていて、うまく機能していました。
森さんー 自衛隊を退職されて、まずはどんなお仕事を始められたのですか?
吉松さんー 将来どんな業種で起業するにしても営業スキルは不可欠だと考え、それを習得しようと思いました。建物関係の営業職に憧れを感じていたので、不動産会社などの求人にいろいろと応募したのですが、3年後には独立するということを面接で明言していたため、なかなか採用されませんでした。たまたま採用されたのが塗装・防水工事を提供する会社で、そこで1年間営業に従事することになりました。
森さんー そこから独立・起業まではどのような道のりがあったのでしょうか?
吉松さんー 就職した会社では、トップ営業員の仕事のやり方をマニュアル化して学び、それをもとに4か月で業績トップに立つことができました。だんだんと業界の問題点が見えてくるようになり、この業界で自分が取り組むなら地域トップの会社が作れるかもしれないという感触を得ました。その後、2年間職人として塗装の現場を学び、23歳で現在の会社を設立しました。
森さんー 幼い頃から考えていた起業を実現されて、それまでイメージしてきたこととのギャップなどはありましたか?
吉松さんー いざ社長になって、従業員の立場では見えなかったものが見えてきて、これは大変な仕事だなと思いました。社長としていろいろな失敗も経験し、会社を10年20年続けていくことがいかに大変なことか実感しました。
森さんー 社長として迷ったり悩んだりされたことも多々あったかと思いますが、そうしたときはどのようにして答えを引き出してこられたのでしょうか?
吉松さんー 仕事の上で迷ったり悩んだりしたときには、「家族に誇れるかどうか」を判断基準にして物事を考え、答えを選んできました。従業員の職人たちにも、「家族に誇れる仕事」を提供したいと常々考えています。
森さんー 経営者人生のなかで、分岐点となった出来事はありましたか?
吉松さんー いろいろな分岐点がありましたが、自分が体を壊したときが、一番の分岐点だったと思います。それまでは、職人として自分自身をいかにスキルアップさせて、仕事をよりうまく、早くこなせるようにするかということを中心に動き、社員はあくまで「自分をアシストする存在」と考えていました。体を壊し、もうこれまでのようには職人として活躍できない状態になって、「自分の存在価値って何なのだろうか」と考えさせられました。会社には若い子たちが入ってきてくれて、ゆくゆくはのれん分けしてほしいと言ってくれる子たちもいる、それならば、その子たちをアシストすることこそ自分の存在価値ではないか、という考えが浮かび、「社員に自分をどうアシストさせるか」を考える経営から、「自分や会社が社員をどうアシストできるか」を考える経営に変わっていきました。
職人経営者として現場の第一線で活躍してきた吉松さんは、病を機に、後進育成を重視する経営スタイルへと軸足を転換。ベテランの現場スキルや職人育成ノウハウを可視化・マニュアル化して業務改善を実現するとともに、のれん分けによる独立支援も行い、それらが「カシスト®️」の運営へとつながっていきます。
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