取り組み・活動

私の働き方
2026年09月07日

性能試験から生成AI活用の機能開発まで。試行錯誤の先にある達成感を胸に、品質を守り抜く

本コーナーでは、WOW WORLDで働く人が、社会やお客様、仲間とどのように歩み、どのような自己実現を目指しているかを紹介します。

今回は、開発部 エキスパートのH.Nです。工業大学で情報分野を学び、2018年に新卒入社。WEBCASのカスタマイズ業務からキャリアをスタートし、現在は新製品チームで性能試験のとりまとめを担当しています。試行錯誤の先にある達成感と、お客様・仲間とともに歩む中で見えてきた仕事への思い、そして目指していく姿を紹介します。
私の働き方(H.N)イラスト

好きから始まったITの道。自社製品を育て、長く関わっていけることが決め手に

昔から絵を描くのが好きで、中高生の頃は自作のホームページに絵を掲載していました。ホームページを制作するためにHTMLを学んでいたのですが、そこからプログラミングの面白さに気付き、工業大学に進学しました。情報系の学科を選択し、ネットワークやプログラミングなどIT全般を学びました。座学だけでなく実習もあり、ポーカーアプリの開発や3DCGを使った3Dモデルの制作など楽しく取り組みました。

就職活動では、IT系かつ日常生活で関わりのある製品を扱っている企業を見ていました。馴染みがあるものほど、入社後に働くイメージを持ちやすかったからです。WOW WORLDは、メールやWebフォームなど普段から目にすることが多いサービスを提供しているので、自然と興味を持ちました。入社の決め手になったのは、自社製品を扱っていることです。一つの製品に長く関わり、愛着をもちながら仕事ができる環境に魅力を感じました。

難しいからこそ面白い。一つの性能改善をきっかけに、性能試験を担う存在へ

2018年4月にWOW WORLDへ入社し、開発部にて「お客様の運用に合わせてWEBCASをカスタマイズする業務」を担当することになりました。WEBCASはSaaSでありながら、お客様ごとの運用や要望に応じた個別カスタマイズにも対応しています。私はお客様の要望をまとめた要件定義を確認し、どのような機能が必要なのか等の詳細を詰めて、設計から開発、テストまで実施していました。

印象に残っているのは、当社のメール配信システムとアンケート・フォーム作成システムをご利用いただいているお客様の要望です。メール配信ログのカスタマイズで、両システムのデータを参照しつつ、複雑な条件が絡み合う中で要望通りにログを抽出するのが難しく、休日もふと考えてしまうほど頭を悩ませていた記憶があります。お客様へ無事に納品できたときは、達成感でいっぱいでした。

入社5年目から現在に至るまでは、新製品チームにてWEBCASの機能改善を担当しています。チームメンバーは7人で、主にWEBCASシリーズの新機能の開発をおこなっています。中でも性能試験は私がメンバーを取りまとめて推進しています。

実は、入社した当初は性能試験を実施する環境が今ほど整ってはいませんでした。そのような中、性能試験に本格的に携わるきっかけとなったのは、メール配信システムをご利用のお客様向けにカスタマイズした配信ログのダウンロード速度が遅いことでした。原因を調査し、通信処理を最適化したことで、約50分かかっていたのを28分程度まで短縮することができました。試行錯誤の末に改善できたことに面白さを感じ、今後も性能試験に携わりたいと上司に相談したところ、以降は各プロジェクトの性能試験を任せてもらえるようになりました。

性能試験では、主に負荷試験を実施しています。「新規追加した機能を使うとシステムやネットワークにどの程度の負荷がかかるのか」を事前に調査したうえで、想定される負荷を疑似的にかけていきます。動作に問題がないか確認し、問題があれば解消するまで試験をおこないます。疑似負荷をかける際、大量のリクエストを投げます。一気に投げてしまうと社内ネットワークにも影響が出て社員の通常業務に支障が出てしまう可能性もあるため、ネットワークの負荷状況を常に監視し、安全ラインを超える場合は夜間に実施するなど調整をしています。

生成AIを活用した新機能開発に挑戦

数年前より、WEBCASシリーズにおいて生成AIを活用した機能の開発を進めています。直近ですと、2026年8月に生成AIを活用した件名・プリヘッダー提案機能をリリースしました。開発で特に工夫したのが、生成AIに送るリクエストサイズの調整です。AI側で一度に処理できるトークン数に制限があるため、メール本文を全文投げてしまうとAI側から処理を拒否されてしまいます。そこで、生成に必要な情報だけを投げるなどリクエストサイズの最適化にこだわりました。また、今後新しいAIやお客様が使用を希望されるAIを追加できるよう、柔軟に対応できる設計を考慮しました。

こうしたWEBCASへの機能追加や改善をおこなうことで製品自体のクオリティが上がり、お客様の業務効率化に役立てることが大きなやりがいになっています。

苦労も課題も次の糧に。試行錯誤を重ね、製品を形にする喜びを実感

試行錯誤を経て1つの機能が形になったときの達成感が、開発へのモチベーションにつながっています。その中でも記憶に新しいのが、 2024年にリリースしたSMS配信APIシステム「WEBCAS realtime SMS」です。具体的な機能や挙動について、2~3時間の会議を一日に複数回おこなう日もあり、時間をかけてチームメンバーと話し合いました。チームで根気よく取り組み、無事製品として世の中に送り出せたときは、これまでの苦労が報われる思いでした。

一方で、課題も多くありました。特に難しかったのはメンバー同士のコミュニケーションです。時間が限られる中で些細な疑問を後回しにした結果、後になって「これって本当に必要ですか?」と認識のずれが生じることもありました。リリース後の振り返りでは、こうした課題について話し合い、疑問点を早めに確認し、認識をすり合わせることの大切さを学びました。この経験は現在の業務にも生かされていると実感しています。

強みを深め、新たな知識を広げながら、開発のプロフェッショナルを目指す

今後の目標は、これまでの開発経験とスキルをベースに、自身の得意分野や専門性を磨き上げて、開発のプロフェッショナルとしての市場価値を高めることです。性能試験では、大なり小なり問題が発生します。深刻な問題はほぼなく、CPUのグラフが安定していなかったり、メモリのグラフの上がり方がおかしかったりと、通常の挙動と少し異なる反応が大半です。こうした些細な変化を試験段階で検出し、問題を潰せることが自身の強みであり、WEBCASの品質維持への貢献につながっていると自負しています。これからも性能試験を安心して任せてもらえるよう、経験を重ね、より実際の負荷や環境に沿った試験ができる力を身につけたいです。

また、試験を実施するだけでなく、レビューをする立場にも挑戦していきたいと考えています。現在は、WEBCASを熟知し、わかりやすく言語化できる先輩にお願いすることが多いのですが、今後は私も経験を積み、しっかりした根拠や信念を持ったうえでレビューができるようになりたいです。

もう一つ、今後さらに深めていきたいのがセキュリティの知識です。最近は世の中でセキュリティへの意識が高まっていて、当社でも脆弱性関連の問い合わせ対応をする機会が増えました。攻撃方法も巧妙化しているので、常に最新の情報を追いかけ、自身の業務に反映させていきたいと思います。

技術とアイデアを形にして、ユーザーの「使いやすい」を増やしたい

日々の開発で得る知見やスキルをWEBCASの品質向上や機能追加という形で具現化し、サービスを通じて世の中に貢献していきたいです。アプリケーションやWebアプリを操作するときに、クリックした後の動きが予想と異なったり、動作が重くて時間がかかったりした経験は誰しもあるはずです。そういうことが作業中のストレスや不快感につながります。解消されれば、業務効率の向上だけでなく、作業の集中力の向上も見込めると考えています。

また、機能を追加することでWEBCASの活用の幅をさらに広げられたらと考えています。「こんなこともWEBCASでできるんだ」「この機能を使えば、これまでできなかった施策が実現できそう」と、お客様に新たな活用方法を見つけていただけるような機能を生み出していきたいです。自分が開発に携わった機能が、お客様の業務改善や新たな施策に少しでも役立てば、何よりうれしく思います。

さらに、プライベートの時間を活用して小規模なアプリ開発や、Webサービスの個人開発にも挑戦したいと考えています。知見が足りず難しい部分もありますが、AIを活用しつつ取り組んでいるところです。今は、家計簿や株のスマホアプリに興味があります。普段こうしたアプリを利用する中で、使いづらいと感じる機能もあります。既存のアプリを参考に自分用にカスタマイズし、かゆいところに手が届くようなアプリを完成させることが目標です。業務では使わない新しい言語やフレームワークを実験的に試すことで、自身の技術の引き出しを自発的に増やしていきたいです。

チームメンバーからの一言

チームリーダーより
誠実な人柄で、チーム内でも相談しやすく周囲からも信頼されています。論理的に物事を整理しながら主体的に行動し、品質を重視して最後まで責任を持ってやり遂げる姿勢が印象的です。
また、「エキスパート」という立ち位置やチーム内での役割を理解したうえで、関係者やメンバーを巻き込みながらプロジェクトを推進しています。特に、各プロジェクトで性能試験を主導し、地道な性能改善や手法のトライ&エラーを積み重ねながら、品質向上に大きく貢献してくれています。
発生した課題をその場限りで終わらせるのではなく、「次にどう生かすか」という視点で常に考え、改善・行動できる方です。
先輩社員より
常に冷静で、物事の細部にも注意が行き届いています。
責任感があり、チーム内で期待されている役割に沿って適切なリーダーシップをとってくれています。
後輩社員より
私が研修明けで何もわからない状態だったとき、丁寧に教えていただいたことが印象に残っています。今でもよく相談させていただくのですが、エラーの経緯から原因までわかりやすく教えてくださいます。知識が豊富でとても頼りになる方です。
年次が上の方と話すと少し緊張してしまうこともありますが、Nさんはそういった緊張を感じさせず、自然と相談できる先輩の1人です。
※所属部署や名前はインタビュー当時のものです(インタビュー2026年7月28日)